
インフルエンザの夜、窓を守る手。高熱の子どもの「異常行動」から命を守る48時間ガイド
現実にある悩みのかたち
つい目を離した一瞬に起こること
高熱の夜ほど、「つい」の一瞬が増えます。解熱剤の準備、吐いてしまった寝具の片づけ、下の子の呼び声、インターホン。家の中の小さな風がいくつも同時に吹くからです。そんなときにかぎって、子どもがふらりと立ち上がる。玄関へ、ベランダへ、階段へ。異常行動は、普段の性格とは関係なく、熱という嵐に揺さぶられた脳の一時的な混乱とされます。だから「うちの子に限って」は、あてになりません。現実的な最悪の想定=転落・飛び出しを、まず生活の中心に置いて考えることが、命を守る一歩です。
「熱せん妄」と「けいれん」の違いを生活の言葉で
高熱に伴う「異常行動(熱せん妄など)」は、急に走り出す、意味の通らないことを言う、窓や玄関に向かう、怖い幻視で泣き叫ぶなどが代表的です。一方、「けいれん(ひきつけ)」は、体がガクガク震える、目が上を向く、呼びかけに反応しないなど。区別は難しく見えますが、生活の目線で言えば「自分の意思で動いてしまう混乱」か「からだが勝手に動く発作」か。どちらも命を守るための見守りが必要ですが、対応の要は少し違います。次の章で、落ち着いて整えられるポイントを整理します。

最悪を避ける鍵は、最初の48時間にある。















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