
インフルエンザの夜、窓を守る手。高熱の子どもの「異常行動」から命を守る48時間ガイド
ニュース解説:子どもの異常行動、何がわかっている?
いつ起きやすい?どんな行動?
NHKの解説によると、インフルエンザにかかった子どもで、特に注意が必要なのは「発熱からおよそ2日間」。この時期に、突然走り出す、窓やベランダに向かう、意味の通らない言動をするなどの「異常行動」が起きることがあるとされています。年齢は学童期に目立つ傾向がありますが、幼児でも起こりえます。こうした行動は、抗インフルエンザ薬の服用の有無にかかわらず報告があり、発熱そのものに伴う一過性の混乱が背景とされています。特に夜間は、暗さと静けさが不安や錯覚を強めるため、見守りの密度を高めたい時間帯です。
「窓とベランダを先に守る」
NHK解説の要点を暮らしの言葉に
家で今すぐできる安全対策
- 窓・ベランダ・玄関:鍵を二重に。補助ロックや突っ張り棒で「開けづらさ」を作る。
- 高所・段差:ベッドは低く、布団を床に。階段はベビーゲートや段ボールで仮ガード。
- 割れ物・角:ガラス扉の前に布を下げる。テーブルの角にクッション。
- 部屋の導線:窓際に家具を置かない。走り出してもぶつかりにくい空間に。
- 見守り体制:夜の2〜3時間帯は「完全に目を離さない」シフトを決める。
- トイレ・洗面所:鍵をかけない運用に。中から閉められない工夫を。
- 服装:裸足か滑りにくい靴下。ゆったりした部屋着で動きやすく。
- 照明:足元灯や小さな常夜灯で、影が怖くならない明るさを保つ。
- 外出:48時間はベランダ・庭・公園に出ない。換気は大人がつきそって。
- 連絡:家族・近所に「今夜は見守り強化中」と一言伝える。
受診・相談の目安
次のようなときは、ためらわずに医療機関へ連絡・受診を検討しましょう。たとえば「けいれんが長引く(目安として数分以上)」「呼びかけに反応が悪く、いつもと明らかに違う」「水分がとれずぐったりしている」など。緊急度の判断に迷うときは、各地の救急相談窓口(例:#7119等)に助言を求める方法もあります。なお、まれに重い合併症(インフルエンザ脳症など)が起きることがあるとされ、発熱初期からの変化をメモしておくと、医療者に伝えやすくなります。怖さは情報でやわらぐ。記録は、光の筋になります。
「最初の2日間は、子どもをひとりにしない」
現場の合言葉
異常行動(熱せん妄など)の目安
- 突然立ち上がり、目的なく歩く・走る
- 窓・玄関・ベランダに向かう
- 意味が通らない言動、幻視・恐怖で泣く
- 呼びかけには反応することもある
- 波のように出たりおさまったりする
対応:目と手の届く距離で見守り、環境を安全に。落ち着いて静かな声で名前を呼び、触れて安心を伝える。
けいれん(ひきつけ)の目安
- 体がつっぱる・ガクガクする
- 目が上を向く、呼びかけに反応しにくい
- 数分でおさまることが多いが、長引くことも
- 終わったあと、強い眠気が出ることがある
対応:安全な場所で横向きに寝かせるなど、呼吸を確保する工夫を。長引く・繰り返す・様子がおかしいときは早めに相談。















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