「大火傷を追う勘違いセルフブランディング」が会社を殺す前に──中小企業が生き残るPR経営

結び：あなたの会社は、伝説になれるか

伝説は偶然ではない。想起の場面を設計し、証拠を積み、一貫して語り続けた会社にのみ宿る。SNSのキャラづくりでは歴史は生まれない。工場の音、顧客の目、社員の手、データの数値──それら実態があなたの物語を血肉化する。

中小企業こそ伸びしろがある。地域を抱き、特定の顧客を深く救い、社内を一気に一つへ束ねられる。大企業が真似できない尖りが、あなたの唯一無二だ。恐れるな。沈黙は罪、演出は毒。正しく語れ。正しく戦え。

そして、社長。あなたの承認欲求と野心を、会社のレガシーへ変換しよう。PRは、売上を超えて、未来の後継者が誇りに思う「歴史」を築く営みである。あなたの一声が、百年企業の序章になる。

出典：https://toyokeizai.net/articles/-/422801?display=b

（文・平畑 佑司）