上野パンダ返還で観光が急落する前に──“看板ゼロ”の東京で売上を守る「次の物語」設計図

【Q&A】心と経営の対話

Q. 「会えない」とわかった途端に、急に会いたくなるのはなぜですか?

A. 希少性が「今ここ」を拡大するからです。限られた対象は価値を大きく感じさせ、記憶の彩度を上げます。あなたが渇いているのは対象そのものだけでなく、その対象に出会うまでの「時間の物語」です。観光業としては、対象が去っても体験の希少性を移植できる導線を用意することが重要です。

Q. 観光の現場として、急な空白にどう向き合えばいいですか?

A. 空白は編集の余白です。(1)代替導線の即応(雨の日の上野等)。(2)思い出の受け皿(アーカイブ)。(3)次の物語の試作(季節・人・路地)。希少性で集まった人は、すでに「聴く耳」を持っています。そこで語られる物語が、次の再訪理由になります。

Q. 価格やキャンペーンで引き止めるべきですか?

A. 価格は手段で、物語は理由です。短期の値引きよりも「ここでしか聞けない話」「ここでしか歩けない導線」が、再訪の核になります。社長は、値引きより回遊と滞在の設計に投資したほうが長期で勝てます。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。