
「子育て支援」は慈善じゃない——富士宮のコンビニが“信用”で売上と人材を守った話
論説・執筆:坂本 美咲(教育社会解説者 / 元新聞論説委員)
結論から言います。子育て支援は「いいこと」だけで終わりません。地域で人と信用を失わないための経営判断にもなります。静岡県富士宮市では、コンビニが授乳・おむつ替え・休憩などの機能を担う子育て支援ステーションとして動き始めました。これは慈善ではなく、信用を積み上げる“接点設計”です。
- 事実の断片:富士宮市でコンビニが子育て支援の拠点化(授乳・おむつ替え等)を実装しています
- 構造の歪み:公的拠点は平日日中中心になりやすく、移動負担と時間制約が親子を孤立させやすいです
- 坂本の視点:支援は慈善ではなく信用の設計です。民間×行政×当事者で「常設化」していく必要があります
「子育て支援は“やさしさ”ではなく、地域で人と信用を失わないための経営判断です」
— 本稿の基軸命題
目次
季節の移ろいと、支援が届かない“時間帯”

吐く息が白くなる季節、子連れの外出は「予定」ではなく「作業」になりがちです。手袋ごしの掌が熱を取り戻すまで、店内の湯気はやわらかく感じます。赤子の呼吸は早く、親の呼吸はその半分になります。泣き声を気にして、あやして、また歩きます。そんな日常の時間割が、都市の動線からこぼれて久しいのです。
公的支援の窓口は、どうしても平日の日中に寄りやすいです。夕暮れには閉まります。そこから零れ落ちる「しんどい」を、誰が拾うのでしょうか。静岡県富士宮市では、コンビニが授乳・おむつ替え・離乳食の温め、短い休息といった機能を担い、「帰ってこられる場所」になり始めています。
この構図は、別記事で扱った「公民連携がうまくいかない自治体の共通点」ともつながります。















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