「親を支えた職場」だけが人材を守る——NICUの絆づくりが示す“辞めない現場”の作り方

ひとつの保育器と、揺れる心——不安を言葉にします

NICUで過ごす日々は、雨上がりの空のように、晴れ間と雲が交互に現れます。医師の説明を聞いてほっとしたかと思えば、次の検査で新しい心配が顔を出します。親の心は揺れて当然です。手のひらほどの小ささに触れるのが怖い、抱っこしていいのか迷う、家にいる上の子への気がかり。夜が長く感じるのは、心が子どもに寄り添おうとする自然な動きです。「揺れている自分」を責めないことが、回復の始まりです

研究やガイドラインでは、肌と肌のふれあい(カンガルーケア)や、家族中心ケア(Family-Centered Care)が、親の不安をやわらげ、赤ちゃんの安定や発達に寄与しうるとされています。一次情報として、WHOのKangaroo Mother Care資料も参考になります(外部リンク:WHO KMC Clinical Practice Guide(PDF))。

大切なのは「特別な人だけができること」ではありません。誰もができる小さな行為を、誰もが続けられる形に設計することです。これは家庭だけでなく、福祉・介護の職場でも同じです。職員の育児・看護・通院を“個人の努力”に任せると、疲れは静かに積み上がります。あわせて、子育てと働き方の両立(内部リンク)もチェックしてみてください。

傷心は、朝露が陽に溶けるように少しずつやわらいでいきます。速度は人それぞれです。それでいいです。

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