
震度5強で分かった「備えてない会社」の損失—島根・鳥取の地震がBCPを突きつけた
論説・執筆:坂本 美咲(教育社会解説者 / 元新聞論説委員)
- 【30秒で読む】社長が押さえる結論
- 事実:2026年1月6日、島根県と鳥取県で最大震度5強の地震が発生し、同程度の地震に注意が呼びかけられています。
- 社長の論点:災害は自然現象ですが、被害の大小は「準備(BCP)」で決まる社会現象です。
- 結論:準備=信頼です。社員・家族・地域からの信用は、平時の設計で積み上がります。
山陰の冬の風は、肌を刺すように冷たいです。手袋を外した掌に残る微かな温みと、吐息が白にほどける一瞬。災いは、ときにその一瞬を狙います。2026年1月6日、島根県と鳥取県で震度5強の地震が起きました。揺れは収まっても、問いは残ります。私たちは何を失い、何を守るのか。ここから先は、恐れを増やすためではなく、信頼を守る設計(防災デザイン)を始めるための文章です。
「災害は一瞬ですが、信頼は準備の有無で決まります」
目次
- 導入:揺れのあとに残る「経営の宿題」
- 事実と背景:震度5強が示すリスク
- 現場の視点:地域共創で回す防災オペレーション
- Q&A:社長・学校・家庭の最初の判断
- ロードマップ:短期〜長期の実装手順
- 結び:地域に残る会社は「準備」で選ばれる
導入:揺れのあとに残る「経営の宿題」
山陰の冬は静かですが、生活はたくましいです。校庭に積もった落ち葉の上で子どもたちの靴音が小さくはねます。防災倉庫の鍵を回す指先は冷えていても、やるべきことは明確です。けれど社会の澱みは見えにくいです。縦割り、形式主義、予算と人の偏在。非常時に露出するのは、「小さな無関心の積み重ね」です。社長の立場で言えば、それは平時の“未決裁”が連鎖して表に出る瞬間でもあります。
今回の地震は自然現象ですが、その後の被害の大小は社会現象です。準備の有無が、被害曲線を変え、信頼曲線を変えます。失いたくないのは家財だけではありません。社員の安全、家族の安心、地域での信用。だからこそ、BCP(事業継続計画)は「紙」ではなく「現場で回る手順」として設計し直す必要があります。
※BCPの基本設計は、過去記事の「中小企業のBCPチェックリスト」でも整理しています(内部リンク)。
中小企業のBCPチェックリスト:最初に整える10項目















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