
36年ぶり「解散 総選挙」へ 決断の背景は?高市総理”早期解散”
解散してメリット・デメリットは?
まずメリットからですが、主に2つあると思います。
1つ目は、高市首相は「勝てるタイミング」だとみている点です。内閣支持率は7割超えをキープしています。
勝てば「やりたい政策を一気に」
2つ目は、選挙に勝てば「通常国会で高市カラーの政策をより早く進められる」点です。
いまの政権の弱みは、いまだに参議院で過半数がない「少数与党」という点です。衆議院でも、与党でギリギリ過半数。このままでは思うように国会運営ができない不安もあります。
ある自民党幹部は、衆議院で自民党が「単独過半数」を取り戻せば、「党内も黙らせられるし、野党だって反対しづらくなる。やりたい政策を一気に進められる」と分析しています。
デメリットも2つあります。
1つ目は解散・総選挙によって、高市首相が「最優先」と語る物価高対策に遅れが出る点は、デメリットです。いま解散すれば、来年度予算案の年度内成立は厳しくなります。
また、年末に補正予算で決めた物価高対策の執行が遅れるリスクもあります。
自治体関係者からは「選挙になれば自治体職員は忙しくなり、物価高対策を実行する人手が足りなくなる」という声もあがっています。
2つ目は、自民党の「政党支持率」の低さもデメリットです。7割超えの内閣支持率に対し、自民支持率は年末で30%。選挙戦略に関わる自民党幹部の1人は「高市首相は好きでも自民党は嫌だという人は多い」と懸念しています。
【Q&A】深層解説
Q1. なぜ今、解散なのか?「勝てる時に勝つ」以外の理由はある?
A.結論から言えば、解散の理由の多くは「後付け」に近い。政策遂行の正当性、政権基盤の強化、野党再編の見極め――どれももっともらしいが、本音と建前が混ざっている。報道が示唆する 「麻生・落選組・公明」 の三者が同時に得をする合意点が見えた瞬間、解散は政治的リスクが最小になるタイミングに変わる。だから 「勝てるときに勝つ」 は政治の論理として正しい。ただし忘れてはいけない。その間、あなたの給付、補助金、手続き、現場の仕事は“待たされる”。勝利の計算と、生活の遅れは、同時に進む。
Q2. 自治体は何を準備すべき?最悪のボトルネックは?
A. 最悪のボトルネックは「人」「紙」「時間」。
具体的には、選挙事務のベテラン不在、印刷・封入・郵送のタイトな納期、期日前投票所の導線混雑が同時に襲ってくる。対策の要点ははっきりしている。職員のクロストレーニングで属人化を壊し、入札・備品の事前フレーム契約で調達を止めない。民間委託先とのBCP(代替要員・代替ラインの確保)を結び、デジタル化の暫定運用ルールで紙の山を減らす。いまやるべきは、総務省の「選挙事務の手引き」を再点検し、擬似本番の机上演習を即時に回すこと。解散は突然来る。準備だけが遅れを防ぐ。
Q3. 連立の力学は?公明党は何を優先する?
A. 公明党は「票の掛け算」を最優先する。
都市部の選挙区調整と比例票の最大化が常に焦点で、互恵条件のパッケージが組まれるのが通例だ。これは非難ではなく、政党運営の合理である。ただし問題は、その最適化が、政策の先送りや自治体施策の後倒しという「見えないコスト」を生む点にある。
票は見えるが、待ち時間は見えにくい。ここに民主主義の盲点がある。
Q4. 落選議員の「復活圧力」は悪か?
A. 善悪でなく構造の話だ。落選組は、地盤・看板・カバンを維持するために、早期の機会を求める合理性がある。彼らの声が大きくなると、解散の前倒し圧力は強まる。結果、政策議論の熟度が犠牲になる可能性はあるが、それ自体は民主主義が内包する競争原理と言える。問題は、首相の判断が「公共の最適」より「党内の最適」に寄りがちだという点だ。













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