
なぜ今“フィルム”なのか?—デジタル時代に「体験価値」で差別化するデザイン経営
【Q&A】社長の疑問に答えます
Q. フィルムはコストが高く、失敗が怖いです。それでもやる意味はありますか?
A. あります。経済的コストを体験価値に変換できるなら、十分に意味があります。一本のフィルムに「このブランドの空気」を賭けると、関係者に緊張と物語が生まれ、打ち合わせの密度が上がります。結果が出たとき、「わたしたちは待ちました」という事実が、完成品に厚みを与えます。恐れは消えませんが、恐れをプロセス設計で抱きとめると、集中に変わります。
Q. クライアントにどう説明すれば理解されますか?
A. 「遅くなるから」ではなく「参加が増えるから」と伝えるのが効果的です。現像待ちの時間は、関係者の想像力が高まる期間になります。コンタクトシートやプレビューを使い、意思決定のための「共通の空気」を作ります。物と人の関係設計という観点では、デザインの基本書も参考になります(外部リンク:新曜社『誰のためのデザイン?』)。
Q. デジタルの強みを手放したくありません。両立は可能ですか?
A. 可能です。むしろ両立が強いです。「デジタルで守り、フィルムで攻めます」。プランA(デジタル)で確実な成果を押さえ、プランB(フィルム)で「核の質感」を探ります。二つを並走させ、違いを言語化すると、差別化の理由が鮮明になります。
Q. 技術的に未熟です。最初の一歩は何からですか?
A. 35mmの使い切りからでも大丈夫です。まず「待つ」感覚を身体に戻します。テーマを一つ決めて一本撮り、仕上がったら3枚だけプリントして壁に貼ります。撮影の前後に感じたことをメモします。技術は反復で伸びますが、体験価値は最初の一本から始まっています。
「怖さは、あなたの“賭け金”の在処を教えてくれます。」













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