
成果主義が会社を壊す——不正31億円事件で読む「報酬制度設計の臨界点と改革指針」5項目
総括:持続可能なシステムへの提言(短期・中長期)
本件は、報酬制度と監視体制の同時再設計を迫るシグナルである。個人の善意に依存する時代は終わった。設計を変え、データで見張り、顧客に開示し、誤れば早く補償する。これが唯一の持続可能な経営である。以下に時限を区切って提言する。
短期(0〜6か月)
- 報酬の繰延・没収条項を就業規則に明記し、20〜30%の繰延を即時導入。
- 補償SLA(7-30-90日)を公表し、未返金案件の初期判断を30日以内に完了。
- 営業管理職の評価に非財務KPI(適合性・苦情)を30%以上反映。
- 異常検知の最小モデル(ルールベース)を先行稼働、四半期レポートを役会直送。
中長期(6〜24か月)
- 非財務KPI比率を40%まで引き上げ、チーム評価比率を50%に均衡。
- 第三者委員会の年次レビューとKPIの外部開示(苦情/1,000契約、初年度解約率)。
- 全件デジタルログ化とサンプリング監査から全量監視への移行。
- 採用・育成プロセスの再設計(倫理・適合性の実地ロールプレイ評価を必須化)。
損失回避的に語れば、改革が遅れれば「顧客の信頼」という最大資産を失う。信頼は貸借対照表に計上されないが、現金流に厳然と効く。制度を変え、数字で運用し、外に開く。これが企業価値最大化の最短経路である。
参考・出典:対象ニュース・関連資料
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(文・石垣 隆)













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