花巻東×エアウィーヴに学ぶ――「寝具投資」の経営効果と今日からできる「眠りの整備」5カ条

【Q&A】深層に迫る:寝具投資は何をもたらすのか

Q. なぜ「寝具はコストじゃなく投資」なのか?

A. 経営は、失敗確率をどれだけ減らせるかのゲームだ。睡眠不足が呼ぶのは、判断の遅れ、ミス、怪我、慢性疲労――すべてが「損失」。一方で、寝具への一度の投資は、毎晩の回復を積み重ねて複利で効いてくる。研究は、睡眠延長でシュート成功率が上がり、スプリントが速くなり、怪我の発生が減ると示している。ビジネスに置き換えれば、メール誤送信が減り、会議の集中時間が延び、残業の総量が落ちる。「失わない」仕組みづくりこそ投資であり、その最短ルートが寝具だ。

Q. 花巻東の寮では、何が具体的に変わる?

A. まずは「入眠の速さ」と「深睡眠の質」。硬さ調整で個体差に合わせられるから、寝返り回数の適正化が期待できる。翌朝の起床直後のだるさ(Sleep inertia)は軽くなり、朝イチの一本目から動ける身体が増える。さらに、怪我明けの選手にとっては夜の回復効率が上がることで復帰の見通しが立ちやすい。寮母さんの洗濯負担が減る、といった周辺効果も無視できない。現場は「楽になる」から継続できるのだ。

Q. 寝具投資の経営効果を、どう測ればいい?

A. 指標化が鍵だ。スポーツなら「怪我の発生件数」「朝練の遅刻数」「スプリントタイム」「主観的疲労(RPE)」を月次で。ビジネスなら「ヒューマンエラー件数」「集中作業時間」「残業時間」「有給消化率」。導入前後で比較し、「ミス削減」「集中持続」「回復促進」の3本柱を追う。数値が落ちないとしたら、寝室の温湿度や就寝前のスマホ使用といった周辺要因を整える。投資は見える化して初めて文化になる。

Q. 予算が限られる。優先順位は? 個人とチームで違う?

A. 個人は「枕→マットレス→掛布団」の順を推す。頸椎の角度が整えば、呼吸の安定と入眠の速さが改善しやすい。チームは「マットレス一式の標準化→個別調整→周辺環境(カーテン・照明・静音化)」が王道。全員の最低ラインを引き上げ、そこから個別最適へ。導入後2週間は身体が新環境に慣れる時間と考えるのが現実的だ。

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