東京・赤坂の交差点で車6台の事故・6人搬送 ”信号無視”

現場・世論の視点:生活と産業への波及

このニュースを受けたSNSの反応は、大きく三つに分かれる。
「絶対に許されない」という規範の声
② 「またタクシー」「また都心」という産業・場所への不安と偏見
③ 「自分もヒヤッとした」という当事者化

どれも自然だが、危ういのは思考停止だ。
「悪いドライバー探し」で終われば、都市に潜む構造的リスクは見えなくなる。

タクシー業界では、1件の重大事故が企業価値と乗務員の生活を直撃する。
利用者側も、

  • 後部座席のシートベルト
  • ドア開閉時の確認
  • 「急いで」と言わない
    という基本が命を守る行動になる。

事業者は、KPIを「売上」から「安全」へ。
配車アプリも、稼働率や速度が「急げ」という無言の圧になっていないかを点検すべきだ。

事故は個人の失敗で終わらせない。
明日の被害者も、加害者も、私たち自身になり得る。

要因(一般論)典型的な場面回避策(実践的)
信号視認性の低下逆光・雨天・大型車の陰速度を落とす、停止線手前で一呼吸、偏光サングラス活用
黄信号の短さと判断誤り右折待ちの焦り、後続車の圧黄は「止まる」前提で運転、後続にブレーキランプ早め点灯
疲労・シフト長時間終盤の判断力低下90分ごとの小休止、カフェインの計画摂取、仮眠
ナビ・アプリの過信到着予想時刻の短縮追求安全優先のルート選択、アプリ通知を最小化
後部座席の非着用軽衝突でも重大化乗車時に必ず着用、事業者は音声ガイダンス徹底

この構図は、以前取り上げた記事『「走るKPI」──プラットフォーム時代の危険な運転心理』の事例と全く同じだ。数字に追われる人間は、最初に「安全」を切り捨てる。だからこそ、安全は意識ではなく、制度で守るべきなのだ。

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