物価高下で効く「赤字は広告費」戦略――10円セールと1万円ママチャリの経済学

【Q&A】制度と課題の深層

Q1. ロスリーダーは法的に問題ないのか?

A. 原則問題はない。景品表示法の景品規制は価格引下げには直接適用されず、独占禁止法上も単独店の低価格販売は直ちに不当廉売に該当しない。ただし、有利誤認表示(「常時10円」のような誤解誘導)、過当な煽り、仕入先への不当な減額要請はリスクである。数量・期間・対象SKUの明確表示、原価転嫁の適正取引、混雑時の安全配慮が遵守要件である。

Q2. 行列・混雑による事故リスクへの対処は?

A. 物理的動線の確保、整理券配布、入店人数の上限設定、駐輪場・歩道の警備導入が基本である。混雑時危機管理計画(Crowd Management Plan)を紙で持ち、責任者をシフトに明記する。自治体・警察への事前連絡、近隣へのチラシ配布で合意形成を図る。保険(施設賠償責任)を確認する。

Q3. 「赤字=広告費」のKPIはどう設計するか?

A. 必要KPIは、来店者数(Traffic)、参加者数(Take-up Rate)、関連購買率(Attachment Rate)、平均バスケット(ATV)、粗利率(GM%)、再来店率(Repeat Rate)である。赤字額(Loss)をこれらの関数で回収する。回収条件=Σ(関連購買粗利)≧Lossを日次でモニタする。

Q4. 仕入先・物流に与える影響は?

A. SKUごとのスポット需要が跳ねるため、事前予約・前倒し検品・ケース単位搬入の調整が必要である。取引適正化の観点で、値引きの原資を無理に取引先へ転嫁しない。データ共有(需要予測・返品率)と共通KPIでWIN-WINを設計する。

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