
円高進行で株価1000円安、市場を覆う“損失恐怖”が連鎖した一日
総括と今後の予測
今回の「円高・株安」は、短期は恐怖の反射、長期は金利と地力の物語という二重構造だ。投資家は恐怖に抵抗しない。むしろ恐怖をアルゴリズム化して管理する。その上で、長期の通貨と株式を決める地力(賃金・生産性・投資・規制)に賭ける。市場の勝者は、感情の上にルールを、ルールの上に時間を持つ人である。
今後の注目点は三つ。(1)当局のメッセージの温度感——沈黙か、示唆か、行動か。(2)金利差の方向性——国内外の政策決定会合のニュアンス。(3)市場ポジションの傾き——巻き戻しの強弱。いずれも、毎日の値段に埋もれがちだが、週次・月次で俯瞰すれば輪郭が見える。見出しではなく、地図を持とう。
最後に、皮肉を一つ。「市場は合理的」——そう言うときの市場は、たいてい合理的ではない。合理的なのは、損を嫌う人間の心だ。だから、合理性に頼るより、心の動きを設計しよう。ルールと分散と現金、そして睡眠。それが明日の意思決定を救う。
参考:財務省「外国為替平衡操作の実施状況」(公表資料)、日銀「金融政策決定会合 声明文」、Daniel Kahneman『ファスト&スロー』ほか行動ファイナンス文献。なお、本稿は一般的情報提供であり、特定の投資勧誘を目的としない。
(文・宇野 健介)https://news-everyday.net/













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