「つながらない権利」ついに明文化へ——13連勤禁止の時代に、休息をKPI化せよ

課題と背景

「つながらない権利」とは?基礎知識

「つながらない権利」は、勤務時間外・休日に業務連絡へ応答しない選択を認める考え方です。欧州では先行して導入が進み、今回の日本の動きでも、対応拒否による不利益取り扱いの禁止や、緊急時の例外運用の明確化が議論されています。これを支えるのが13日を超える連続勤務の禁止。ルールの核は、「無制限の連絡」や「長時間・連続勤務」がもたらす健康リスクを抑え、成果と休息の自己管理を制度が後押しする点にあります。

誤解しがちなのは、「連絡を完全遮断する」ことではないこと。重要なのは、緊急時の定義代替手段応答タイムラインプロトコルとしてチームで合意し、日常は「応答不要」を前提にする設計です。空気ではなくルールに頼る——ここが転換点です。

データで見る「個人の悩み・企業の壁」

現場には「休日に無視したら評価が下がるのでは」という不安が長らくありました。裏を返せば、評価・運用の曖昧さが離職の引き金になっていたのです。特に中小企業では、上司や顧客への“気遣い通知”が連鎖し、休日・深夜のコミュニケーションが常態化しがち。ここを断つには、制度と運用を見える化することから着手しましょう。

項目昭和モデル令和モデル(改正後の方向性)現場がやること
管理軸在席時間・残業時間休息・健康指標(連続勤務上限、休暇取得)休息KPIの設定(例:月2日の連続休暇率)
連絡文化24/7で即応が美徳勤務外は既読不要・応答不要通知設計・緊急定義のチーム合意
休日規制4週4休あれば最長48連勤も可13日連勤で即アウト連勤モニタリング・自動アラート
評価「頑張り」依存・属人的「成果×回復」評価・透明評価項目に「休息配慮」「引き継ぎ質」を追加
透明性労働実態は見えづらい情報開示で市場の選択に委ねる残業・休暇のチームダッシュボード

通知設計は、個人の良心に委ねると破綻します。チーム・会社の仕組みに落としましょう。

通知設計(最低限)内容頻度責任
静音時間の設定平日20:00–翌9:00/休日終日常時各自(IT部門がMDMで推奨設定配布)
緊急タグの定義[URGENT]=停止リスク/法令/安全のみ就業規則・チーム憲章に記載人事・各部長
代替連絡経路当番表と二次連絡先(固定電話/当番用端末)週次更新課長・総務
応答SLA通常=翌営業日12時まで/緊急=30分以内月次レビューチーム
連勤アラート10連勤で管理者に自動通知常時勤怠管理

ポイント:「緊急」とは何かを言語化しない限り、“全部が緊急”になります。言葉で守りましょう。


関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。