人が来ない会社は何を見落としているのか──豊川市の子育て実証が示す「人材確保」の新常識

ロードマップ:短期・中期・長期

道筋は三段で描きます。短期(0〜12カ月)、中期(1〜3年)、長期(3〜5年)です。社長の意思決定は、理想より実装の順番で決まります。

短期(0〜12カ月):可視化と即応を整えます

  • 子育てダッシュボードで課題を見える化します(未就園児、学童、病児保育など)。
  • 病休時対応と送迎のボトルネックを潰し、離職の引き金を減らします。
  • 企業は時間単位年休、看護休暇、短時間正社員などを就業規則に明記します。

中期(1〜3年):拠点と提携を増やします

  • 子育て拠点を多拠点化し、アクセスの距離と時間を短縮します。
  • 企業間で保育の提携や共同設置を検討し、採用上の強みにします。

長期(3〜5年):標準化して採用ブランドにします

  • 成功モデルを制度化し、「子育てはインフラ」を地域の標準にします。
  • 企業版ふるさと納税などで財源を安定させ、継続可能にします。

結び:失う前に守ります

掌の温度は、すぐに冷めます。だから、両手で包み続けます。子どもと親の生活も同じです。保育、学童、産後ケア、相談、そして職場の時間です。ひとつでも途切れると、冷えは全体に広がります。自治体と企業、NPOと住民がともに包みます。そうしてようやく、未来は温かくなります。

豊川からの実証は、小さな火です。「失う前に、守ります」。損失回避の直感を地域の合言葉にすれば、守るものは、働き手の時間であり、家族の呼吸であり、まちの灯りになります。標準装備にするのは、今です。


参考・出典(外部リンク)

(文・坂本 美咲)

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