
地方創生の本丸は“時間”だった——山元町の制度変更
季節の移ろいと社会の澱み
霜柱を踏む小さな長靴の音が、乾いた朝に響きます。母の手から離れる子の指先は温かく、母の手のひらは少し冷たいことがあります。夜明け前に起き、名前を書いた紙おむつを数え、替えの服をたたみ、連絡帳に昨夜の体調を記します。そうした細やかな時間は愛情の証でもありますが、同時に社会が家庭へ預けてきた「名もなき無償労働」の積み重ねでもあります。
山元町の決断は、その積み重ねの上に置かれた一つの楔(くさび)です。紙おむつを園が用意する——それだけで、どれほど朝が軽くなるでしょうか。登園バッグは軽くなり、親の呼吸は少し深くなります。保育士の手は、ひと手間減った分だけ子どもの頬に触れる余白を取り戻します。この微細な変化が、地域の未来にどう折り重なっていくのかを見極めたいと思います。

子育て支援は「善意」の一過性ではなく、地域が人材を失わないための「静かな投資」です。投資には設計が要ります。制度、財源、運用、人材、そして地域の誇りを、詩のように静かに、設計図のように緻密に重ね合わせる必要があります。
なお、社長目線では「採用」と「定着」が最重要論点です。関連する内部記事として、若手が辞めない会社が整えている仕組みも合わせてご覧ください(内部リンク)。














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