
「都合のいい数字」に乗らない社長の統計チェック3点
Q&A:社長が現場で迷う論点の整理
Q1. 「実質賃金が下がっています」は、生活の悪化を必ず示しますか?
A.必ずしも一義ではありません。実質賃金は物価で調整した賃金なので、短期のエネルギー価格ショックなどで上下します。一方で雇用者数や総実労働時間が増えていれば、家計全体の実質雇用者報酬(マクロ)が増えている可能性もあります。社長目線では、「実質賃金」「実質雇用者報酬」「雇用者数」を併記すると判断が安定します。
Q2. 失業率が低いのに賃金が上がりにくいのはなぜですか?
A.労働参加率、産業構成、賃金交渉制度などが絡みます。失業率は「労働力人口」を分母にするため、非労働力化(就業希望を失った人の増加)で見かけ上低下し得ます。賃金は生産性と交渉力に依存するので、社長は就業率・参加率も必ず見てください。
Q3. 平均所得と中央値、どちらを使うのがよいですか?
A.生活者の代表像を示すなら中央値が有用です。分布が右に長い場合、平均は上位の外れ値で押し上げられやすいです。社長が「顧客像」「社員像」を掴むなら、まず中央値を起点にし、必要に応じてジニ係数(再分配前後)も併用してください。
Q4. 物価指標はどれを使えばよいですか?
A.目的で使い分けます。生活実感なら総合CPI、基調インフレの把握ならコアコア、賃金交渉や政策評価ならコアが参考になります。社長の実務では、「総合(実感)」と「基調(トレンド)」を併記するのが安全です。















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