「つながらない権利」ついに明文化へ——13連勤禁止の時代に、休息をKPI化せよ

解説・執筆:白石 亜美(実践キャリア解説者 / 元ビジネス誌編集長)

【30秒でわかる】ニュースの要点とネクストアクション

  • トレンド(事実):勤務外の連絡拒否を認める「つながらない権利」明文化へ
  • ギャップ(課題):現場は“空気と善意”に依存、緊急時の運用が未整備
  • アクション(白石の提言):通知設計と緊急プロトコルを今週中にチーム合意

休みの日のスマホ振動に、心がザワつく——。その“見えない拘束”に、法がいよいよメスを入れます。「つながらない権利」と「13日を超える連続勤務の禁止」。これは“働かない権利”ではなく“働き続けるための装置”です。さあ、空気ではなくルールで、あなたと組織の持続可能性をつくり直しましょう。

目次

  1. 変わりゆくルールの現在地
  2. 課題と背景
    1. 「つながらない権利」とは?基礎知識
    2. データで見る「個人の悩み・企業の壁」
  3. 成功事例と視点:現場で起きた小さな革命
  4. 【Q&A】キャリアの迷い相談
  5. 実践アクション:あなたができる「明日への一歩」
  6. 結び:自分で選ぶ未来

変わりゆくルールの現在地

日曜の午後、家族と過ごす公園で、ポケットのスマホが震えました。送信者は上司。「ちょっとだけ確認」。あなたは立ち上がり、遊具に向かう子どもの背中に「ごめん」と呟く——。この日常の一コマが、法律によって書き換わろうとしています。改正の議論では、勤務時間外・休日の業務連絡への対応を拒否できる権利、いわゆる「つながらない権利」が明文化されつつあり、これに応じないことで不利益な取り扱いを禁止する指針が検討されています。

さらに、裏付けとなるのが「13日を超える連続勤務の禁止」。従来、4週4日の休日があれば理論上「最長48連勤」が可能でしたが、これは過去のものに。2週間に1度は、スマホを置くための“絶対的な休息”が法律で守られる方向です。これらは「働かせなくなるための縛り」ではなく、社員に裁量を与える代わりに企業が用意する安全装置なのです。

もちろん、政治の場では規制緩和を模索する声もあります。しかし、深刻な人手不足のなか、「休ませない企業」には人が来ない——これは市場の冷徹な現実。採用と定着の競争は、すでに休息の設計で決まる時代へ移行しています。

「休めない職場は、もはや“働けない”職場なのです。」

今回の改正は、1947年制定の「工場労働モデル」から現代の自律的な働き方への大転換。管理の軸は「何時間いたか」から「どれだけ休めたか」へ。いつでも連絡可の常識を、つながらない自由と両立する常識へ。いわば「働き方改革・第2章」の幕開けです。


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